自律神経失調症とは

自律神経とはどんな神経

自律神経は呼吸や心臓の鼓動・体温や発汗の調節や食事の消化吸収等、自分の意思と関係なく環境や刺激に対して体を自動的に適応させる為に働く神経のことです。今から心臓を早く動かそうと思っても無理なのに急に横から車が出てきた時なんかにはびっくりして心臓がドキドキしますよね。これも自律神経の働きです。

自律神経の働き

自律神経には活動するときに働く交感神経(こうかんしんけい)と休息時やリラックスしたときに働く副交感神経(ふくこうかんしんけい)の二つがあります。丁度車のアクセルとブレーキの関係ですね。この二つの神経がバランスを取り合いながら心臓の拍動や呼吸・内臓の働きを調節しています。

自律神経失調症とは?

交感神経と副交感神経のバランスが崩れた状態を自律神経失調症とよんでいます。活動するときに働く神経とリラックスするときに働く神経がうまく機能してくれないと様々な不快な症状を引き起こしてしまいます。
具体的には、体のだるさや疲れ・やる気がおきない・不安感や動悸・頭が重たい・手足のしびれ・眩暈感・よく眠れない等の不快な症状が現れてきます。しかし、体の器質的な異常ではない為に、検査をしても異常がないことがほとんどです。しかし、悩んでいる方にとっては本当に不快な症状ですよね。
精神的なストレスや不眠などによって軽いうつ病か精神病(ノイローゼ)になっている人がほとんどです。
また、思春期や更年期など、内分泌ホルモンの偏重をきたしやすい時期に起こりやすい傾向もみられます。
さらに、高血圧や低血圧、動脈硬化症、糖尿病などの全身的な病気や神経系の病気が引き金になって
起こることもあります。

自律神経失調症に陥る様々な要因

自律神経失調症によく見られる症状

全身症状
疲れやすい・だるさ・めまい・立ちくらみ・食欲不振・不眠・体のホテリや冷え・フラフラする
精神症状
イライラ・気がめいる・やる気や集中力の低下・怒りっぽい・小さな事が気になったり不安感が強い
頭痛・頭重感
目の疲れ・乾く・涙目等
耳鳴り・耳の圧迫感や、何か詰まった感じがする
口の中や舌の痛み・味覚の異常
イガイガする・喉に何か詰まっている感じや、圧迫感
呼吸器
息苦しい
呼吸器
動悸・息苦しい感じ・低血圧等
消火器
吐き気や便秘・下痢・お腹の張った感じ
皮膚
発汗の異常・かゆみ・乾燥感
手足・関節
首や肩の凝りや重たい感じ・力が入らない・関節がだるい
泌尿器
頻尿・残尿感・尿が出にくい感じ
生殖器
精力減退・インポテンス・生理不順

自律神経失調症は、外部の刺激に対し身体の状態を維持しようとして起こる病気ですから、
ストレスや疲労が過度にかかっている人生活のリズムが不規則な人
ストレスの影響を受けやすい性格の人は、特にこの病気にかかりやすい傾向があるようです。
また、自律神経は女性ホルモンの影響も受けやすい為に、
思春期や出産前後・更年期等のホルモンバランスが乱れやすい時期の女性にも起こりやすい疾患です。

治療法は大きく薬物治療心理療法的な治療に分かれます。
薬物療法では自律神経失調症や自律神経調整薬などが用いられます。
漢方薬も出番の多い薬に挙げられます(漢方薬については後述)。
心理療法的な治療では、自律訓練法(自律神経を安定させるトレーニング)や行動療法、
ストレス環境の調節などが行われます。
ただし、本人の性格の影響が強い場合は、気長に治療を行う必要があります。

漢方での考え方

気・血・水

漢方では人の感情、怒り・喜び・思い・悲しみ・恐れを肝・心・脾・肺・腎の五臓が担当していると考えています。
その為、疲労やストレスなどから五臓の機能が低下するとそれぞれの感情に過剰に敏感になったり上手く感情をコントロールできなくなってしまいます。
また、気・血・津液のバランスの崩れも体や感情面に大きく影響してしまいます。
先ずは訴えられる症状からどこのバランスが乱れているのかを漢方的に把握し乱れを整えていくことで、不快な症状が出にくい身体になって頂くことに重点を置いています。

症例

漢方では、思いが内臓に影響を及ぼしたり逆に内臓の弱りが精神に影響を及ぼしたりと、
自律神経と五臓六腑は密接に繋がっていると考えています。

29歳女性の症状

仕事の配置換えから、自分の思いとは別な事もこなさなければならず、頭では仕方ないと解っているのに、
なかなか割り切れず毎日を過ごすうちに、意欲自体も低下し、うつうつとした日が多くなった。
元々キチンと仕事をこなさないと気がすまないのに、うっかりミスが多くなり最近では、
お腹が張り食欲も無く、眩暈や立ちくらみもし、生理も遅れがちになり、こない月もあると話されます。

処方後…

この方の場合、精神疲労から肝気鬱(かんきうつ)が発生したと考えます。
肝は、気の流れを整え精神を伸びやかに保ち、内臓がバランスよく働く状態を作ります。
肝気に乱れが起こると、バランスが崩れ食欲低下やお腹の張り等が多くなり又、
肝は血を貯蔵し身体の各部に供給している為、肝が弱ると血の不足が発生し、
立ちくらみや生理不順等が起こり易くなります。
その他にも、気分が晴れない・落ち込んだり、逆にイライラする・頭痛や目のかすみ・喉の違和感や
生理前に気分が不安定になる等も肝気鬱の症状としてよく起こります。
この方には、肝気を整える黒逍遙散(くろしょうようさん)を服用して頂きました。

服用後、徐々に食欲が回復し、生理も順調になり仕事の内容自体は変化無いのに、
気分はゆったりしていると笑顔でお話になります。


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